
A+ 面白い
A ↑
A−
B+
B 普通
B−
C+
C ↓
C− つまらない
『評価』B+(演技4/演出4/脚本3/撮影4/音響3/音楽3/美術3/衣装3/配役3/魅力3/テンポ3/合計36)
『評論』
毎週、当ブログにて興行収入ランキングを紹介していますが、そのランキングの中で目をひいた本作。
クライヴ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケインという俳優陣に加え、子供が産まれなくなったという、現実味のある荒廃した近未来SF作品ということで、DVD鑑賞を決めていました。
で、レンタル開始後いざ鑑賞してみたのですが、期待通りまぁまぁ面白かったです。
以降、
ネタバレがありますので、未見の方はスルーしてください。
冒頭、スローなテンポで淡々と話が進んで行くのですが、正直テンポが緩く、このままの流れで進めばかなり退屈な作品になるかも?と危惧したのですが、ジュリアン・ムーア演じるジュリアンとの接触、その後、ジュリアンが射殺されてからは比較的テンポが良くなったと思います。

恐らく、荒廃した近未来、信念を失い活力のない主人公の描写と共に、ジュリアンの死を際立たせる為の演出だったのではないかと個人的には思います。
それにしても、クライヴ・オーウェンに継ぐ主要人物であるジュリアン・ムーアをあっけなく前半部で殺してしまうというのは、驚きました。
こんなに短時間でフェイドアウトしてしまうのならば、別にジュリアンを起用する必要も無かったのではないか?と思いましたが、逆に考えればジュリアンが演じることによって、彼女の存在感と強い驚きが生まれた訳で、これはこれでなかなか良い演出なのではないか?と後から思いました(^^;)
あと強く印象に残っているのが、赤ん坊のいない世界の中、赤ん坊を人々が目にし息をのみ、ある種の崇高な感情を持つシーンです。

何と言うか、あのシーンは、まるでイエス・キリストが救世主としてこの世の中に誕生したかのような宗教色の強いシーンになっていて、思わず感動してしまいました。
また、ワンシーンを長く撮ったり、銃撃戦の最中画面に何気に血しぶきがついていたりと臨場感溢れる画が多く、非常に現実味を帯びた作品になっていた点も非常に評価できると思います。
ただ、何故妊婦たちが突然流産し、赤ん坊が生まれなくなったのか?トゥモロー号とは一体何なのか?という説明が不足していた点は、ちょっと残念でした。
前述の赤ん坊が生まれなくなった原因は、劇中でも謎のままであり、その点について追求しない方が或いは現実味があったのかもしれませんが、やはり、どうしてもメインテーマだけに、もう少し掘り下げて欲しかった気はします。

ただ、主人公であるセオの子供も幼くして流行したインフルエンザで亡くなっている点から、恐らく何かの病気やウィルスが原因なのだろうと推測でき、そのウィルスの勢いが弱まった?或いは、そのウィルスに対して抵抗力のある女性が出現し出産したと考える事は出来るんですよね。
個人的には、これよりも後述のトゥモロー号について、もっと掘り下げて欲しかったですね。
トゥモロー号についたはいいが、そこには希望も無く、無駄足だったというラストを想像していたのですが、トゥモロー号を見つけただけでストーリーが終わっているのは、ちょっと消化不足でしたね。
接触して、何らかの答えを出して欲しかったと思います。

さて配役ですが、主演のクライヴ・オーウェンはなかなか良かったと思います。彼はこういう影がある役が良く似合うのではないでしょうか?
ジュリアン・ムーアは前にも書きましたが、短い登場シーンで強い存在感を出していて、文句なしの出来でした。
また、ジャスパーを演じたマイケル・ケインはいつもの彼らしくヒッピーぶりも良かったですし、ルークを演じたキウェテル・イジョフォーも胡散臭い感じが良く出ていてグッドでしたw
若干、消化不足な点もありますが、個人的にはなかなか良く出来ていた作品だったと思います。
『内容』西暦2027年。人類に子供が産まれなくなって18年という月日が経過していた。
未来を失った世界は荒廃し、エネルギー省に勤めるセオ(クライヴ・オーウェン)もまた信念と活力を失い絶望に生きていた。そんなある日、セオは突然地下組織に拉致されてします。そしてその組織のリーダーはかつての妻ジュリアン(ジュリアン・ムーア)だった・・・
『配役』セオドア・ファロン/クライヴ・オーウェン
ジュリアン・テイラー/ジュリアン・ムーア
ジャスパー/マイケル・ケイン
ルーク/キウェテル・イジョフォー
パトリック/チャーリー・ハナム
ナイジェル/ダニー・ヒューストン
『監督』 アルフォンソ・キュアロン
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