
A+ 面白い
A ↑
A-
B+
B 普通
B-
C+
C ↓
C- つまらない
『評価』
A(演技4/演出5/脚本5/撮影4/音響3/音楽4/美術3/衣装4/配役4/魅力5/テンポ4/合計45)
『評論』
この映画を最初に観たのは、今から15,6年前でレンタルビデオ化されてすぐでした。
今でこそラブコメ映画は大好きなのですが、当時、ラブコメに興味がなく、そんなに自分から進んで観ようとはしませんでした。
しかし、偶然出会ったこの映画のお陰で、ラブコメというジャンルが好きになったんですよ。
それゆえに、私にとって、この映画はラブコメの原点ともいえる作品で、今でも「一番好きなラブコメは?」と聞かれたら迷わず本作を口にします。

さて、この映画ですが、何が面白いかというと、同じ日を永遠に繰り返すという事はもちろんなのですが、その繰り返す日が人生の岐路になる特別な日だったり、世界において重要な日ではなく平凡な一日だということです。
その平凡な一日をどのように過ごすかというところが、大きなポイントになるのですが、当初ビル・マーレー演じるフィルは自己中心的な性格で自分の欲望の為に費やしていきます。
さらには、想いを寄せるアンディ・マクドゥウェルと恋仲になろうと彼女について必死に勉強するのですが、最後のところでどうしても上手く行きません。

その事で苛立ったり、諦めたり、自暴自棄になったりとするのですが、徐々にフィルの心の中にも変化がおき、当初は、自分の欲望の為に費やしていた時間を、徐々に自分を磨く事だったり、他人を思いやる事だったりへと変化させていきます。
そしてその人間としての成長がこのどうしようもない事態を変えていくんですよね。
さてさて、この映画を観て個人的に注目したのは、カット割りというか、同じシーンをまるでNG集のように繰り返すという演出です。

この演出により、時間の推移と共に面白さも倍増して作品に惹きよせられるんですよね。
さらに、同じ日を繰り返す事に対しての面白さや苛立ちの他にも、悲しみや切なさも大切に描いていて、非常に魅力的です。
特に、アンディ・マクドゥウェルとの絡みで、ビル・マーレーが、きみの事なら何でも知っているという内容の台詞を口にするあたりが、非常に切ないです。
どんなに彼女を知っても、彼女を愛しても、次の日には全てを忘れてしまう彼女に対する切ない気持ちが、絶妙に描かれていたと思います。
ところで、この映画って、恐らく、デジャ・ブ現象に注目して掘り下げていく事で生まれたんだと思いますが、ここまで平凡なテーマを、簡潔で自然にテンポ良く描く事ができるのは、監督であるハロルド・ライミスによるところが非常に大きいと思います。

また、主演のビル・マーレーとアンディ・マクドゥウェルも見事でした。
ビル・マーレーは、さすがこういう役をやらせたら上手いですよね。
自己中で憎たらしいフィルが、徐々に成長して町中の人々から好かれる人間に変化していく様を自然に好演しています。
また、アンディ・マクドゥウェルも明るく知的で優等生タイプの、これぞラブコメのヒロインという役を見事に演じています。
それに、当時アンディ・マクドゥウェル全盛期という事もあり、輝きが違いますよね。
映画好きならば、ほとんどの方が知っているくらい秀逸な本作ですが、まだ観たことがないという方がいましたら、お奨めの一本ですので、鑑賞されてみてはどうでしょうか?
『内容』天気予報士のフィル(ビル・マーレー)は、グランドホッグ・デー中継の為、ペンシルバニアを訪れていた。
取材後、町から引き上げようとするのだが、吹雪のために立ち往生。取材班は町に一泊する事になるのだが、翌朝目を覚ますと、昨日と同じ日付だった。そしてその翌日も・・・
『配役』フィル/ビル・マーレー
リタ/アンディ・マクドゥウェル
ラリー/クリス・エリオット
ネッド/スティーブン・トボロウスキー
神経学者/ハロルド・ライミス
『監督』 ハロルド・ライミス
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